導入事例002. 「確実な移行」を行うために

Azure移設における最強チーム

BACKGROUND
背 景

Azure移設における最強チーム 重要なのはノウハウと調整力だ!

■移行の難しさとはどのようなことですか?
Microsoft Azureへの移行に限った話しではありませんが、稼働中のシステムが動かなくなったら大変な問題になります。システム利用者は仕事を進めることができなくなり、最悪の場合、企業は入出金業務に支障が発生し、ステークスホルダーへの入出金がストップするなど社会的に莫大な影響を及ぼしかねません。このリスクヘッジ対策には、万が一にもミスが許されない「確実な移行」が求められるのです。
■失敗することもあるのですか?
Microsoft AzureはSLAで99.9%以上の時間において利用可能であることを保証しています(対象による)が、逆に考えると0.01%程度は利用不可能になることがあります。つまり、1年365日の内3.65日は停止されてもSLA上は問題ないというサービス基準なのです。
そのため、移行作業の途中でAzureサービスが停止した場合のリスクも想定した計画が必要になり、システム移行は、万が一の失敗を考えてシステムの閑散期に行われることが一般的です。また、「決められた時期」に「短時間」での完遂が求められます。そして、想定外の問題が発生した(失敗しても元の状態に戻せる)対策も準備しなければならないのです。

PROBLEM
問題・課題

移行の際、移行元システムと移行先システムでは製品のバージョンが異なっていることがあるため、移行後に正しくシステムが動作しないことがあります。システムのすべてを網羅的にテストできれば良いのですが、膨大なテスト期間が必要になるため、調査と経験値をもとに限られたテストにて対応しなければならないリスクが発生してしまいます。また、いかにして「短時間」で移行を完了させるかという点においては、データーのコピースピード、システム変換スピード、関係者との連携スピード、対応する人のオペレーションスピードなど、様々な工程において移行時間を短くする調整が必要とされます。
これに加え、想定できない事態の対策として、システムを元の状態に戻し稼働させる担保もしなければなりません。確実な移行を達成するには、こうした多岐にまたがる課題を事前に潰していく準備が何より大切になってきます。

PROBLEM SOLVING
解決実績

「確実な移行」を達成するために最も重要視するポイントは、最新且つ正確な情報を継続的に入手し、計画を立てることに尽きると考えています。多くの失敗の原因は、何年も前に作成された設計書や、人づてに聞いた情報を元に計画を立ててしまうことではないでしょうか。こういうケースは、未だに多々、散見されます。私たちは、実際のユーザー部門と停止時間のエビデンスを何度も確認します。また、システム運用保守のキーマンエンジニアと十分過ぎるほどのヒアリングを行い、最新の正確な情報を得た上で移行計画を立てます。移行計画を立てる上で時間内に収まらない工程がある場合には、ユーザー部門に停止時間延長の調整を行い、他システムのエンジニアに対してもシステム連携時間を変更してもらう調整を行います。こうした取組みを経て、関係者に「共通認識」を持ってもらうことが、非常に重要となってくるのです。このように書くと当たり前だと思われがちですが、規模が大きく複雑なシステムになればなるほど、こうした基本的で地味な取組みが効いてくるのです。

SPECIAL INITIATIVES
「情シスチームB」としての特別な取り組み

私達はAzure移設におけるAzureサービス・移行技術のノウハウを豊富に持っています。しかし、技術ありきの移行は行いません。(たまにAzure移設はこうやってやります。と技術の説明から入る人を見かけますが…)技術は、あくまで手段だということを熟知しているからです。
「決められた時期」に「短時間」で「確実な移行」を行う。この目的を達成するためのノウハウこそ、私たちのスペシャルティと自負しております。全関係者と認識齟齬による障害を招かないコミュニケーション、全関係者に共通認識を持ってもらうための取り組みこそが1番大切な調整力なのではないでしょうか。